2020/10/26

たまには芸術の秋

早く涼しくなって欲しいと言っていたわりには

夏の終わりを感じた途端に半袖が恋しくなり、

昼間なんとか重ね着をしてまで半袖を着続けています。

おしゃれな人は季節先取りと言いますが、

過ぎ去る季節にしがみついている統轄本部責任者のMSです。

気持ちわかるって言う人いますかね。

 

皆さんは秋を楽しんでいらっしゃいますか。

私は「○○の秋」の話題では常に「食欲」になりますが、

先日思わず芸術に触れる時間がありました。

 

ある日の夕方スーパーで買い物をしていると、

中学・高校時代の友達のお母様に声をかけられました。

高校を卒業後、なぜか友達本人よりもこのお母様とばったり会うことが

数年に1度のタイミングであります。

前回ばったり会ったのは5年以上前でしょうか。

 

声をかけていただき、お互いの近況報告をしていると、

「最近私絵描きになってん」

といきなりな発言。

「え、どういうことですか」

と聞くと、

「元々インテリアコーディネートの仕事してたんやけど、趣味でインテリアのお客さんに描いた絵が売れて、調子乗ってこんなんやってるのよー」

と説明しながら見せてくれたインスタには

とても繊細で素敵なレースの絵柄の写真が。

「え、レースですか?これ描いているの?」

「これ手で描くの?一つずつ?すごい!」

と驚く私に

「なんかレースって見ているだけで幸せな気分になるから描いてみたの」

「ちょうど今週末神戸で個展やるから、もし良かったら来て。気ぃ使わなくて良いからね」

と何でもない事かのようにさらっと言われ、

それからライン交換をして、颯爽と過ぎ去って行かれました。

 

中学・高校時代は普通に友達のお母さんと思って見ていた人が、

子供が巣立ったあとに画家デビューしていて、

さらに個展ができる程になって、キラキラしている。

スーパーの一角でカゴ押しながらの立ち話にしては

なかなか刺激的な時間で、ぜひ行ってみようと思いました。

 

向かったのは神戸市立王子動物園の近くのお洒落なギャラリー。

絵にぴったりな温かみのある白い木の壁やテーブル、

お花が飾られていて、有機質な空間にレースの絵がとても映えていました。

 

近くで見ると本当に手で描いているのがわかるのですが、

本当にレースのように見えます。

描くのに使っているのは、絵画用ではない、普通の白いペン。

描いているうちにペン先が潰れて線が細くなるので、

線の強弱は下ろしたての新しいペン、少し使ったペン、使い古したペン、

と3種類を用意して描き分けているそうです。

Instagram @ariko.art より

 

私には絵のセンスが全くないので、

正直油絵や抽象画だったら見ても何もわからないのですが、

繊細で可愛さのあるレース柄で動物や建造物など、

わかりやすく、温かみのあるモチーフを描いているので、

絵が得意でない素人が見ていても素直に素敵!と思う作品ばかりでした。

他にも可愛い作品がいっぱいあるのでもし良ければHPを一度見てみてください。

https://www.arikotakatsu.com/

 

普段自分から個展を見に行ったり、美術館へ行ったりはしないのですが、

たまには流れに乗ってみて、

人の才能に刺激を受けるのも良い時間になるなと感じる秋の週末でした。